明日の約束 感想まとめ(1話〜最終回)

明日の約束

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毎週火曜日午後9時から、関西テレビ制作のヒューマンミステリー・社会派ドラマ「明日の約束」が始まりました。このドラマには約2年ぶりの連ドラ主演になる井上真央さんをはじめ、さまざまな個性を持つ俳優陣がキャスティングされています。

この記事では、「明日の約束」の感想(1話〜最終回)をまとめました。

明日の約束 感想 1話

視聴してまず思ったのは、とにかく、しんどい、辛い、重いでした。

予告や俳優さんの番宣などである程度覚悟はしていたのですが、さまざまな問題が山積しており、そこに役者さんの重厚感ある演技がさらに拍車をかけ、若手俳優の新川優愛、白洲迅、工藤阿須加の3者の登場シーン以外は終始息苦しいシーンの連続でした。

このドラマがなぜここまで見ていて“苦しい”のか、少し掘り下げてみたいと思います。

前代未聞の毒親祭り!三者三様の恐ろしい母親たち

第一話では3人の母親がでてくるのですが、本当にそれぞれが恐ろしく寒気がするほどでした。

仲間由紀恵さんの発する「圭ちゃ~ん」の言葉が恐怖にしか感じられません。ドラマなのである程度オーバーに描かざるを得ないとはいえ、ここまでの過干渉とネグレクト、モラハラは見ていて本当に辛いものです。

親は選べないのが現実で、生まれてからどうするか、でしか対処できません。

そこでスクールカウンセラーをはじめ教師や周囲の大人の援助が重要になってくるのですが・・・そちらもあまりうまく機能していないのがこのドラマでも、そしてリアル社会でも現実なのかもしれません。

日向先生に奮闘してほしいところなのですが、彼女自身も問題を抱えており、子どもたちを救う道は困難を極めそうなのが辛いです…。

いじめ、スクールカースト…過酷を極める学校生活

家庭が崩壊しているなら、せめて学校生活のなかでは友人たちと楽しく過ごしていてほしい!との切なる願いもむなしく、学校生活も複雑で不穏な空気で満ち溢れています。

一見なんの問題もなく仲良く見える関係でも、実は根深い問題が潜んでいる、ということは年齢問わずどの人間関係にもありますが…きらきらした青春時代を送ることすら許されない。

このドラマの若者たちは、見ていて本当に苦しく悲しいです。

“謎”ではない吉岡圭吾の死、むしろ謎なのは・・・

とうとうラストで生徒の吉岡圭吾君が亡くなるのですが、正直この死がもし自死ならば、“謎”でも“不可解”でもありません。彼は家庭では母親の過干渉、監視、に怯え、学校ではいじめ?に怯え、未来に絶望した、と容易に想像できるからです。

むしろ謎なのはどうして母親は娘もいながら、息子の圭吾にだけここまで執着したのか、学校のクラスメイトはなぜ吉岡君をターゲットにしたのか、そちらのほうではないかと個人的には思いました。

意味深なタイトル「明日の約束」

「明日の約束」というタイトルを目にしたとき、はじめは「今日がつらくても明日があるさ!」的なポジティブな意味合いに勝手に捉えていましたが、どうやらドラマを見る限りではむしろ逆の意味合いなのではないか、と感じられました。

本来なら「明日が来るのが楽しみ」でありたいものですが、「明日が来るのが怖い」「明日も何も変わらない」「明日が来なければいいのに」とこのドラマでは“明日”は“明るい未来”でも、いい意味でのリセットでもないのです。

そして“約束”も日向先生の幼少期の母親との日記の内容では、約束というよりも“呪縛”です。つまり「明日の約束」は“明日も続くであろう逃れられない呪縛”という意味なのではないでしょうか。

そう考えるとますますこのドラマの凄みを痛感せざるを得ません。恐ろしすぎます・・・。

毒親から脱出できたら“幸せ”か?

第一話の唯一の救いといっていい展開として、増田さんがネグレクトの母親と決別する決断をする、というのがありました。

しかし「あんな母親と別れられて清々した!」という風にはならない現実を描写しているのは素晴らしかったです。根拠のない自責の念に駆られる増田さんの苦悩の姿とあれほどまでに悪態をついてきた母親の呆然とする姿が、親子関係の複雑さ・切実さを見事に体現していたと思います。

毒親との関係は共生するも地獄、決別するも地獄、なのかもしれません。

これから第二話で吉岡圭吾君の死についての解明が始まっていくことになると思われますが、本当に救いの見えないドラマなので、見るのが辛いの一言に尽きます。

吉岡君の心の闇を紐解く過程の中で、日向先生自身をはじめ周囲の人々が少しでも“明日”に“希望”を感じられるような展開になっていってくれることを期待したいと思います。

明日の約束 感想 2話

とても見ていて辛く苦しいドラマなのに、結局“吉岡圭吾君はなぜ自死してしまったのか?”でうまく牽引され、気になってつい見てしまいました。

おそらくそういう視聴者の方は多いのではないかと思われ、またそれが制作者側の意図であるようにも感じます。事件性で引っ張りつつ、重い問題を突き付けていく、そういう手法なのでしょうか。

今回もまさに“牙をむく”ふたりの毒親

サブタイトルどおり、本当にふたりの毒親は“牙を向いて”いました。少し貫禄のついた?仲間由紀恵さんの見事なまでの学校への責任転嫁。凄みがありました。

自分が圭ちゃんを追い詰めたとは予想通り無自覚です。ラストで週刊誌記者を家に招き入れていたのも、ぞっとしました。息子の死で大きなショックを受けているはずなのに、ある部分ではとても狡猾で冷静。本当に恐ろしいです。

また日向先生の母親、手塚理美さんも負けていません。人前で仲良しごっこ、ふたりになると豹変、というのは嫁姑間ではあるあるですが、実の母娘間でそれが行われているのかと思うといたたまれません。

今後、日向先生の唯一の心の拠り所の恋人にも被害が及ぶことが予想されます。あと番組最後のあの交換日記。背筋がぞっとする、まるで呪いのようです。これほどまでに後味の悪いドラマはそうそうありません。

吉岡圭吾君の人柄が偲ばれるエピソードに涙

今回一番切なく悲しく涙腺が崩壊したのは、亡くなった吉岡圭吾君が香澄さんや田所さんを過去に救っていたことが語られたことでした。彼自身いつも極限状態で過ごしていたはずなのに、いや、だからこそ人の痛みがわかったのでしょう、そんな中でいじめに苦しむ少女をふたりも救っていたのです。

彼も彼女たちを救うことである意味救われていた部分もあったと思いますが、自身の苦しみは明かすことができなかった、それほどまでに彼の抱えている問題は大きすぎたということでしょうか。

動画サイトのチェインストーリーでの彼の「汚れている」という発言が非常に気になります。心根の優しい少年が結局死を選ばざるをえなかった運命が、本当に悲しいです。

香澄さんが今後日向先生の力になってくれるのでは?微かな期待

吉岡圭吾君の葬儀後に日向先生と香澄さんが一緒に食事をするのですが、過去にいじめにあいリストカットまでした彼女が、なんだか頼もしく見えました。苦しみを乗り越え彼女は強くなれたのでしょうか。

今は学校や日向先生に対して不信感でいっぱいの香澄さんですが、日向先生の真摯な姿勢に感化され、おそらく徐々に日向先生のブレーンになってくれる存在になるのではないかな、と淡い期待を抱いてしまいました。

感想 2話まとめ

恋人の存在を毒親に知られてしまい窮地に立たされる日向先生を今後救ってくれるのは彼女かもしれません。いや、そうであってほしいと願わずにはいられません。

今後マスコミまで騒ぎ始め、ますますいじめ問題が拡大していきそうですし、バスケ部もなにやらキナ臭い雰囲気を漂わせているし、本当に見るのが辛い展開になっていきそうです。

それに加えふたりの最強の毒親たちが水面下で暴走しようとしている状況で、今後の日向先生の行く末を思うと胸が痛いです。なんとか少しでも救いを見せてくれることを期待します。

明日の約束 感想 3話

バスケ部で一体何があったのでしょうか?吉岡君を死に追いやったのは、毒親問題だけではなかったのかもしれません。

バスケ部顧問の恫喝予告はミスリード

演じる先生の凄みでてっきり彼が影で部員に体罰を行っていたのかと、予告を見て思ってしまったのですが、これ、ミスリードでした。人の行動を切り取って決めつける行為の恐ろしさを、予告でも伝えたかったのかもしれません。

過去の彼の体罰も正義感からのものでしたが、そんなことは一切報道されません。本当は生徒思いの良い先生だったのです。

でもたった一度の過ちを世間は許しません。この“失敗を許さない日本社会”についてはとても興味深いテーマです。

…ただ、なんでラストで襲撃されるのでしょう!?あまりに容赦ないので驚くと同時にドン引きしました。ここまでの展開要りますか?職を失って社会的に抹殺されてもまだなお彼に危害を加えなくちゃいけませんか?

やはりこのドラマ、本当に救いがないです。辛いです。

記者・小嶋のセリフに共感!!日本社会はなぜ息苦しいのか?

日向に直接会いに来た記者・小嶋が言い放った言葉は、いけ好かないけどいちいち最もだと思いました。日本の社会について的確に表現していて反論の余地もありません。

思わずチェインストーリーも見てしまいましたが、こちらも同じような内容が反復されていました。当事者ではないのに、いじめ、不倫、クスリ…“社会悪”と言われるもの犯した人間を容赦なく叩いて潰す日本社会は本当に恐ろしいです。

“息苦しい正義感“をまき散らし、正しく怒っているのではなく”やっつけるという高尚なゲーム“を楽しんでいる。小嶋の指摘は名言です。的を得た表現過ぎて感動しました。

その後反町隆史さんの昔のヒット曲にかけた”言いたいことが言える世の中の方が、よっぽどポイズン“も一理ある気もします。

あと記者の方々は、仕事でいやいや記事を書いているが、潰そうとまでは思っていない、というのは案外本音かもしれない、と初めて記者さんの心のうちを思いました。

しかし、青柳翔さん、死んだ魚のような目つきとかいやらしい不穏な感じとか、…本当に上手です!

日向の心の拠り所は壊さないであげて!!

吉岡君の自死の問題が起こって以来、気が休まらない日向。スクールカウンセラーとしての責任を記者・小嶋に問われ、疲れ果てて恋人のもとに。

でも、ここで母親と恋人が密会していたことがわかります。…またまた容赦ない展開です。日向の唯一の心の拠り所までこのタイミングで奪われようとしているとは…言葉もありません。

ちょっと残酷すぎるような気がします。ここまでヒロインを追い込まなくても、もう十分このドラマは重いのですから。

第3話は毒親やいじめ問題の描写は少なめで、報道の在り方から見る日本社会の息苦しさ、恐ろしさ、みたいなものに焦点が当たっていたので、とても興味深い内容でした。

その点は良かったのですが、やっぱり救いがなさすぎて見ているのが辛いのは変わりません。ここまでしなくても…と思います。

ただ早く吉岡君が抱えていた苦しさを誰かが正しく汲み取ってあげてほしいと願うばかりです。

明日の約束 感想 4話

毒親問題、いじめ問題、マスコミ問題…。現代の日本社会が抱える問題が山積しているこのドラマ。少しは解決に向けて前進できるのでしょうか?

日向の母は毒親?

日向の母は、手が不自由になったことでは日向を責めない、というエピソードが初めて語られました。日向の幼少時の交換日記は恐怖でしかありませんが、なんとなくこのエピソードを聞くと、少し見方が変わってきました。

スイッチが切り替わるように優しくなったり怒ったり。日向の母は毒親、というよりも何か過去に大きなトラウマがあって、精神疾患を患っているのでは?と思ったりもしました。

ただそれなら心理学を学んでスクールカウンセラーになった日向がまず気づき、母親を心療内科などに連れていくはずですが…。ますます謎が深まります。一体日向母娘に何があったのでしょうか。

“疑わしきを罰する”<“論より証拠”

大翔先輩は喫煙をしていたことや動画の流出などから、辻先生襲撃や吉岡圭吾君のいじめなどの主犯格として疑われてしまいますが、同級生の機転により、証拠によってアリバイが成立し無罪が証明されます。

いろんな憶測や噂で確かに“疑わしきを罰する”社会でもありますが、“論より証拠”はまだ生きていると痛感しました。いじめでも毒親問題でも、なにかの問題の当事者になったときは、まず証拠を獲得することが大事なのかもしれません。

闇の多い吉岡家

吉岡君の母親・真紀子を見ていると、こちらはこちらで謎が多いのですが、日向の母親とはまた違った種類の毒親に見えます。今回もマスコミや弁護士などを巻き込んで大翔を陰湿に陥れようと?するなど、日向の母よりもかなり大胆で悪質です。

自分の子どものためなら他人の子どもを傷つけてもいい、という間違った正義をふりかざして突っ走る真紀子。しかもなぜか娘には無関心。本当にわかりません。

また、娘は娘で何か屈折しているような、秘密を持っているような雰囲気です。ただ夫が若くて職場の美しい女性と不倫?をしているようにも見えたので、吉岡家の根本の問題はこの父親にありそうな気もします。

一向に解決に進まない…

予告であおっていたのに、今回も結局何も事態が解決に向かわないのには、正直心底ヤキモキしてしまいました。勝が告白したのも大翔が喫煙していた、ということだけで肝心の圭吾のことは何も語りませんでした。

完全にミスリードで肩透かしです。香澄さんも何か知っている雰囲気だけしか描写せず中途半端で、個人的に彼女が動き出すのを楽しみにしている身としては歯がゆいばかり。

話も中盤ですし、そろそろ何か前向きな一歩やある種のカタルシスみたいなものが少しでも欲しいところです。

明日の約束 感想 5話

今回はほんの少し事件の真相に前進したような気もしますが、やはり後味の悪さは健在でした。

いじめ問題は“解決”できるのか?

学校のいじめの問題というのは、犯人捜しをし、その犯人一人に責任を負わせるというやり方で問題解決をしているのが現状なのでしょうか?

いじめの問題というのはとても複雑な構造ですし、1対1でいじめが起こるというのはまずありえません。大体が1対大勢で行われますし、要領のいい狡猾な生徒は先生の前では良い子に振る舞うことが多いもの。

おそらくいじめの問題は残念ながら解決できることはないような気がします。

人間はいじめることがやめられない生物、という前提で、いじめが発生した場合には、犯人捜しをせず、すぐに転校、もしくは休学といった現状から被害者が逃げられるシステムを作るのがいいのではないか、と個人的には思います。

そしてこのドラマのように家庭に問題がある場合も同様で、やはり家庭からも逃げられるシステムがあれば、と思います。

そろそろ“いじめは道徳教育などで根絶できる”とか“親はわが子を愛するもの”といった美しい幻想にすがるのは限界なのではないかな、と今回の真紀子や学校や理事会の対応を見て考えさせられました。

ここにきて不穏な動きを見せ始めた霧島先生

ここにきて、日向の心強いバディかのように見えていた霧島先生が、不穏な表情や動きを見せ始めたのが非常に気になりました。やはり彼も完全な日向の味方ではなかったようです。

正直、個人的には彼に関しては半信半疑だったので、意外な展開ではないですが、日向の完全な味方が誰もいないのかと思うと、絶望的な気持ちになります。

本当に容赦のないドラマです。北見先生はいい人のままであることを祈ります。

2度目の襲撃が勃発

さらにドラマのラストで長谷部君がトイレで襲撃に遭ってしまいます。この襲撃ラストはそろそろ辛いのでやめてほしい、というのが本音です。

ただ、この襲撃の犯人、なんとなくですが、「今度はこっちの番」と言っていた香澄ではないか、と思われるので、それもとても悲しいです。

彼女が登場した時、当初は日向に情報提供して最終的には日向の味方になってくれるひとなのでは?と勝手に期待していただけに、ショック度が大きいです。

おそらく彼女がイジメにあって自殺未遂をした事実を、学校側は隠蔽したのでしょう。そこにもしかしたら霧島先生も関与しているのかもしれません。

彼女は自分と吉岡君のいじめ問題に真摯に向き合わなかった学校やその関係者と思われる者に自ら復讐しているように思われます。真相はまだまだわかりませんが、その可能性は高いかな、と思います。

明日の約束 感想 6話

とうとう辻先生と長谷部キャプテンを襲撃した犯人や、長谷部キャプテンに吉岡君を装い、最後のメッセージを送った人間が明るみになりました。ドラマもここにきて謎解きの方向へ一気に動き出した感があります。

個々の問題の犯人像は大体浮かび上がったので、あとはその関連性が不明瞭なだけ、と言えそうです。

霧島先生の過去から浮かび上がる生徒側の問題

個人的にはてっきり霧島先生は香澄のいじめの件で、何かしら隠蔽工作をし、それをネタに脅されているものと思い込んでいましたが、真紀子の弁護士への相談の際の“前の赴任先で問題があった”との発言から、香澄の件だけではなく、他にも秘密があったことが判明し、少し驚きました。

正直、これ以上問題を盛り込むのは話が大きくなりすぎて、ドラマ的にあまりよくないような気がします。

しかしスピンオフドラマのチェインストーリーを見るにつけ、おそらくある男性教師は霧島先生と思われ、ここにきてモンスターペアレントならぬモンスターステューデント的な問題も浮上してきました。

陰湿な親や教師もいれば、同じく陰湿な生徒もいる、というのが現実なのでしょう。霧島先生の過去がどれほどまで明るみになり、どの程度本編で描かれるかは定かではありませんが、やはりこのドラマは容赦がないなあ、と痛感させられました。

そして吉岡君も最後に体育館で、日向に「先生が好きです。付き合ってください。」とチェインストーリーの女子生徒と同じことを言ったのがひっかかります。何か関連があるのでしょうか…。

日向と本庄は似た者同士?

またこの第6話で、日向が母親を負傷させたという過去を持っているのと同じく、もしかしたら本庄も兄の死に何かしら関与しているのではないか、と感じました。

そして日向も本庄も基本的に対外的にはとても“いい人”であり、それは深い部分で大きな負い目を背負っているからこそ、良く振る舞おうとしているのではないでしょうか。

細かな状況にこそ違いはあるにせよ、日向と本庄はまさに似た者同士なのかもしれません。

二人の背負った負い目もラストに向けて明らかになっていくと思われますが、できれば二人には力を合わせて補い合って幸せになってほしいのですが…。

香澄の最後の復讐の相手は?

あとはやはり香澄のもう一人の復讐の相手は誰か、ということが非常に気になりました。普通に考えると吉岡君の母・真紀子の可能性大なのですが、霧島先生もしくは教育委員会にいる吉岡君の父親という線も若干捨てがたいかと。

この3人のうちの誰かだとは思うのですが、まさか吉岡君の父親の愛人が香澄の継母、なんてことはないでしょうか!?

明日の約束 感想 7話

このドラマ「明日の約束」は残念ながら視聴率が低迷・下降気味のようです。たしかに問題ばかりが積み上げられ、解決の糸口がなかなか見えてこないので、視聴者が離れるのも致し方ない気もします…。では第7話の感想です。

唯一光る救いの展開

今回も救いのない展開の連続でしたが、初回で毒親から自立した増田が、吉岡君の妹・英美里を救うという展開にはなんともいえない深い感動を覚えました。

負の連鎖ばかりがおこるこのドラマのなかの数少ない、しかし意義深い正の連鎖。なんとか増田そして日向の力を借りて、英美里にも機能不全家族から自立してほしいと願わずにはいられません。

そして増田も自身の負の経験をどんどんプラスに転じて、たくさんの苦しんでいる人を救っていってくれたらなあと思いました。日向の右腕になるのは香澄かと予想していましたが、増田だったのかもしれません。

霧島は動画流出の犯人か?

霧島は動画流出の犯人だろうと個人的には断定していたのですが、今回もその犯人は明らかになりませんでした。しかし、なんとなく霧島は実は何にも深く関与していないのではないか、とも思い始めました。

怪しい言動も行動も単なるミスリードであって、前任校でのゴタゴタから意識的に心を入れない、ロボット的な教師に徹するようになっただけなのでは、と。

善意と熱意で生徒と真摯に向き合っても、裏切られるだけ。そういう心持が少し怪しく見えているだけなのかもしれません。

過干渉とネグレクト 親子関係の塩梅は難しい

英美里の話を聞いていると、吉岡家では過干渉とネグレクトが同時進行で行われている状況で、どちらも子どもにとって残酷なことなのだ、ということが想像できました。

いい距離間で親子関係を構築するのがいかに大変なことか、そして大切なことかが思い知らされます。親子関係は安易に切れないだけに、出口も見えず、見ていてとても息苦しいです。

援助交際にDV…やや問題過多

この第7話では急に展開が早くなり、少し驚きました。しかもここにきてさらに英美里の援助交際や本庄のDV問題まで盛り込み、やや手を広げすぎな感が否めません。

今回加えられた問題は正直蛇足な気がしてなりません。ここまで問題を山積させて、すべてを丁寧に回収することは不可能ですし、もっと吉岡君の自殺と毒親問題に物語を集約すべきだったと思います。

救いのほとんどない展開の中で、さらに婚約者の本庄まで豹変、というのはあまりにもやりすぎです。吉岡家についても過干渉とネグレクトの問題をいっぺんに盛り込むのは、どちらも中途半端になりかねません。

本庄は優しい好青年のままで良かったし、英美里も多少荒れたとしても援助交際まで手を出すことはなかったと思います。

明日の約束 感想 8話

婚約者・本庄の心の闇まで露呈した「明日の約束」。見ていて辛くなることばかりが続いていますが、今回は何か救いの展開があるのでしょうか。

本庄に対して意外とドライな日向

婚約者・本庄の突然の暴力に対し、日向が割と冷静に本庄から距離を置く判断をしたことには少し驚きました。

生徒に対してあれほどまでに寄り添い、プライベートを割いてまで向き合う日向なので、本庄の心の闇にも、自分を犠牲にしてでも向き合ってあげようとするのではないか、と予想していたからです。

でも実際はそうではありませんでした。日向にとって唯一の心を許せる相手だと思ってみてきましたが、本当のところはそれほどまで深い関わりがなかったのかもしれません。

本庄の存在までなくしたら、日向は心の拠り所を失くし、潰れてしまうのではないかとも危惧していましたが、日向は思ったよりも強く、そして孤独に生きていたのかもしれません。悲しいことですが、それが不幸中の幸いでした。

“血”という抗いがたい何か

増田が長谷部との交際を日向に相談するシーンはとても印象的でした。自分も母親のようになったらどうしよう。同じ血が流れているのが怖い。

同じ悩みを抱えつつも生徒の増田には「お母さんとあなたは別の人間だ」と断言してあげられる日向は、やはり強いです。そうとはいえ、増田の「自分を信じられない」という言葉は、かなり刺さる言葉でした。

どんなに他人に太鼓判を押してもらえても、自分の行動に自信を持てないのはよくあることだと思います。好青年だった本庄も、自分の意に反して日向に暴力を振るってしまいました。

親や兄弟の素行が自分に投影してしまうという恐怖には明確な解決策もなく、出口も見えません。その問題の深さと重さを思うとなんだか途方に暮れてしまいました。

英美里の見事な両親からの自立

今回の唯一の救いの展開は英美里の自立です。増田に続き、英美里はネグレクトの両親から見事に自力で脱出します。

賢い子だという印象はありましたが、ここまで行動に移せる強さを持っている子だとは思っていませんでした。いい意味で裏切られ、本当に良かったです。

ただ距離は置けても親との縁はまだ形を変え続いていきます。それを思うとなんともいえない複雑な心境になりますが、彼女の持ち前の聡明さと行動力で、自分の人生を切り開いていってほしいと願うばかりです。

また演じていた竹内愛紗さん、今回も膨大なセリフ量をこなした両親との対峙のシーンは本当に素晴らしかったです。

明日の約束 感想 9話

前回のラストで、パソコンのデータを根拠に日向に問い詰められた霧島は、「ええ、その通りですよ」と、とうとうその裏の顔を自ら認める発言をしました。

ではなぜ霧島は吉岡君を孤立させるよう仕向けたのでしょうか。

やはり動画拡散の犯人は霧島

予想はしていたものの、やはり長谷部の動画拡散の犯人は霧島でした。あとは吉岡君がクラスで孤立するよう仕向けた、というのも事実。

しかしこれは真紀子に過去の問題について釘を刺されたことが動機となったようです。

霧島が吉岡君を孤立させた手口を親切に披露していましたが、ああ、この程度の行為で人間関係は簡単に壊れてしまうのだなあ、と信頼関係の儚さを痛感しました。

渡辺の“圭吾は自分について何か霧島にチクったのでは?”という疑念のもとの行動がどんどんクラスに広まってしまった結果、いじめへと発展。人間の愚かさと浅はかさ、そして霧島の狡猾さが身に沁みます。

英美里と増田の成長が眩しい

ネグレクトの親から自立した英美里、増田、のふたりのこどもがとても頼もしく、強く成長している姿に、目頭が熱くなり、日向同様“見習わなければ”と思わされました。

彼女たちの方がある意味“おとな”たちよりもはるかに精神的に成熟しています。精神年齢と実年齢は本当に比例しないものです。

本庄との別離は英断

日向は婚約者・本庄と別れる決断をしました。この判断は今の状況を鑑みると、ベストだったのでは、と思います。

悲しいことだけれど、お互いに心に闇を抱えたまま結婚するのはリスクが高いし、今は吉岡君のことで仕事が深刻化している状況なので、ここで交際を継続させれば、日向の精神が壊れてしまうような気がします。

スクールカウンセラーという仕事は自分が精神的につぶれるわけにはいきません。背負える範囲をしっかり客観的に把握できている日向に少しほっとしました。

情に流されないで判断できるのはまさにプロのカウウンセラーならでは、だと思います。…本庄がストーカー化しないことを祈ります。

思いとどまった香澄

香澄も思いとどまってくれて本当に良かったです。罪を重ねることは何より彼女の将来にとってよくありません。そしてその香澄の思いを受け、日向が正攻法で、刺し違える覚悟で霧島を告発したのも良かったです。

ただ日向は吉岡君に告白された、というだけでなぜ退職しなければならないのでしょう?

霧島の手前、そうせざるを得なかったのかもしれませんが、吉岡君のプライバシーにも関わるし、吉岡君からの告白を隠していただけで、責任を取って退職、というのはかなり疑問です。

明日の約束 感想 10話(最終回)

今期のドラマでもっとも見ごたえのあった本格的社会派ドラマ「明日の約束」。最終回は本当にいろいろなことが現実的に収束し、見事だったと思います。

日向と真紀子の対面シーンが秀逸

日向と真紀子がついに本音で対面します。自殺しようとする真紀子に、生きていてほしいという日向の対応が素晴らしかったです。

へんに同情するわけでもなく、かといって突き放すわけでもなく、その匙加減が絶妙で、ああ、やはりプロのカウンセラーなのだな、と強く感じました。

こうした対応ひとつにも監修されているカウンセラーのかたの指導が行き届いているのではないかと推測します。

圭吾の最後のメッセージについて、きちんと説明すべき

ただとても気になる点がありました。それは最後の圭吾からの「お母さんのせいで僕は死にます」というメッセージは確か、霧島が偽って真紀子に送ったのですよね?

その点についてはちゃんと真紀子に説明してあげるべきだったと思います。圭吾はそんなことを言う人間ではありません。そこをちゃんと証明してあげないと、あまりにもこの親子が不憫な気がします。

あのメッセージは霧島の悪事の中でも陰湿極まりない行為なので、そこはふわっと終わらせるべきではないと思いました。

キレイごとではない日向の決断が秀逸

また日向の実母との対面もとても良かったです。真紀子のときよりも若干突き放した感があり、勇気を奮い起こして母から“逃げる”決意表明をした日向の姿に、本当に心から“よく頑張った!”と思いました。

世間では“手が不自由な母を見捨てるのか”という批難の声もあるでしょう。でも私は日向のこの“キレイごとではない決断”に全面的に賛成です。

日向は自身の精神状況もきちんと客観視できており、これ以上の自己犠牲は払えない、と理性的に判断したのでしょう。増田、英美里、そして日向。彼女たちが“生きるために”親から”逃げた“ことを心から祝福してあげたいと思いました。

一番許せない人は“吉岡君”

予告でも”一番許せない人“は誰なのか、で引っ張っていましたが、吉岡君、という答えには少し驚きました。吉岡君を救えなかった自分が許せない、と日向が言うのではないかと予測していたからです。

でもそんな自罰的な言葉を生徒の前で表明するのではなく、死を逃げる手段に選ぶのではなく、生きるために逃げることを選んで欲しい、と訴える日向は、霧島の言う通り”正しい“と思いました。

最後までスクールカウンセラーとして立派に勤め上げた日向は本当に素晴らしいです。吉岡君もなんとか”逃げる道“を全力で模索して欲しかったですね…。

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