刑事ゆがみ 視聴率は低くても満足度は高い、その理由とは!?

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ドラマ「刑事ゆがみ」もとうとう終わってしまいました。正直個人的には今期のドラマはどれももう一歩だなあ、という印象でしたが、そのなかでのマイベストはこの「刑事ゆがみ」でした。

視聴率は最終回でも平均6.6%と、有終の美を飾ったあの「ドクターX」25.3%には遠く及ばないものでしたが、それでも自分の中では満足度はやはり「ドクターX」より上でした。

好みは人による、と言ってしまえばそれまでですが、あるアンケートではこの「刑事ゆがみ」の視聴者の満足度が4位にランキングされている、との情報もあるので、この満足度の高さについて独自の視点で考察していきたいと思います。

刑事ゆがみ 視聴率と満足度調査①弓神が単なる”正義“ではない

「刑事ゆがみ」の世界は刑事ものでありながら、勧善懲悪のわかりやすい世界ではありません。そこで潔癖症で生真面目な方には受け付けない可能性があり、その点で好き嫌いがはっきり分かれそうな気がします。

最終回でいえば弓神はヒズミの未来を守るために、ヒズミの罪を隠蔽し公文書を偽造。こうした“弓神マインド”がこのドラマの魅力であると同時に、一方で、万人受けはしない→視聴率が伸びない原因なのかもしれません。

刑事ゆがみ 視聴率と満足度調査②弓神マインドのルーツ

私はこの“弓神マインド”に自分はなかなか実行する勇気はないものの、概ね好意的です。そしてこの弓神の姿には何か既視感みたいなものがずっとありました。

そして記憶をたどっていくと、「サイダーハウス・ルール」という映画に辿り着きました。弓神は「サイダーハウス・ルール」のラーチ医師にそっくりなのです!

「刑事ゆがみ」は原作漫画があるので、もしかしたら、原作者の方はこの映画から発想を得たのでは?とも思ったりします。

ラーチ医師と弓神の共通点

ラーチ医師と弓神の共通点は、まず“こどもの幸福を最優先する、そのためには既存のルールも犯してOK”という基本姿勢です。

ラーチ医師は産科の医師であると同時に孤児院を経営しており、これ以上孤児を増やしたくない一心で、違法の堕胎を実施。息子同然の孤児・ホーマーを戦地に行かせたくないばかりに、心臓病と嘘の診断書を作成。となかなかのヤリ手です。

そして弓神同様キャラも柔らかい。最終回での弓神の「親に見捨てられたこどもの絶望がわかるか」という羽生への問いかけも、まさにラーチ医師とシンクロします。医師と刑事、と職業の違いはあれど、本当にそっくりです。

弓神マインドは、後継者・羽生へ

そしてさらなる共通点は、ラーチ医師のそうしたマインドをホーマーがしっかりと受け継ぎ、ホーマー自身ものちに、父親に強姦され妊娠した女性に、医師免許なしで堕胎手術をするのですが、これも「刑事ゆがみ」でのちに羽生が“汚い手”を使うようになる点と酷似しています。

大切なものを守るため、犯罪者を検挙するため、とはいえ大胆にルールを破る手法を取る弓神に初めは難色を示していた羽生も、次第にその根底にある愛情みたいなものに触れるたびに、意識が変化。

気が付くと自らも同じような手法を取るようになっていた、というオチ。このくだりには「サイダーハウス・ルール」でも「刑事ゆがみ」でもなんともいえない、じわじわ来るカタルシスを感じました。

この“ジワる”感じが好きな人には、「刑事ゆがみ」の満足度が高くなるような気がします。

刑事ゆがみ 視聴率と満足度まとめ

以上、「刑事ゆがみ」の満足度の理由を述べてきましたが、いかがでしたでしょうか。今期のドラマはスカッとするドラマが視聴率を伸ばしているような印象を受けます。

しかしたまにはこうした「刑事ゆがみ」のようなグレーゾーンをじわじわ楽しむような作品も、世間的に評価されるといいな、と思います。

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